专利摘要:

公开号:WO1992011661A1
申请号:PCT/JP1991/001153
申请日:1991-08-29
公开日:1992-07-09
发明作者:Noritaka Ishiyama;Kotaro Kobayashi
申请人:Fmc Co., Ltd.;
IPC主号:H01L43-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] 磁気抵抗素子、 その製造方法及びそれを 用いた磁気センサー
[0003] [技術分野]
[0004] 本発明は、 磁気抵抗素子、 その製造方法及びそれを 用いた磁気センサーに関し、 更に詳し く は、 磁気ェン コーダ用の保護膜で被覆された磁気抵抗素子、 その製 造方法及びそれを用いた磁気センサーに関する。
[0005] [背景技術]
[0006] 従来、 磁気抵抗素子は、 第 2 図に示される構造に な っ て い る 。 すなわち 、 ガ ラ ス、 ア ル ミ ナ な どの セ ラ ミ ッ ク ス な どの基板上に 、 N i 一 F e 合金、 N i 一 C o 合金な どからなる強磁性薄膜 2 が形成さ れ、 その強磁性薄膜 2 の上に保護膜 3が形成されてい る。 保護膜 3 と しては、 ケィ素酸化物を C V D法、 スパッ タ リ ングなどによ って形成された 1 0〜 3 0 の膜厚のケィ 素酸化物層、 あるいは、 ポ リ イ ミ ド樹 脂、 エポキシ樹脂またはポ リ アミ ド樹脂な どの非透水 性樹脂からなる膜厚 5〜 1 0 の薄膜が一般に広く 用 いられている。 そ して強磁性薄膜 2 の端部には、 半田 4 によ り リ ー ド線 5が接続され、 半田 4 によ る取付部 は樹脂 6 で被覆されている。
[0007] しか し なが ら、 ケィ 素酸化物からなる保護膜 3 に は、 微細なクラ ッ クやピンホールが存在するため、 こ れらのクラ ッ クゃピンホールを通して水分が侵入し、
[0008] N i - C o合金などからなる強磁性薄膜 2が腐食され る という問題があった。 このため従来では保護膜 3 の 膜厚を 1 0〜 3 0 に厚く して微細なクラ ッ クやピン ホールを減少させて耐湿性を向上させるこ とが行われ ているが、 クラ ッ クやピンホールを完全にな く すこ と はできず依然と して水分によ り強磁性薄膜 2が腐食さ れる という問題があつた。
[0009] また、 保護膜 3の膜厚を厚く するこ とは、 強磁性薄 膜 2 と検知しょ う とする発磁体との距離が広がるこ と にな り 、 検出出力が低下した り 、 金属からなる強磁性 薄膜 2 とセラミ ッ クスからなる基板 1 や保護膜 3 とは 熱膨張率が大き く異なるので熱衝撃によ り基板や保護 膜 3 にク ラ ッ クが発生し易 く なるな どの問題も あつ た。
[0010] また、 ポリ イ ミ ド樹脂、 エポキシ樹脂またはポリ ア ミ ド樹脂などの非透水性樹脂からなる保護膜 3 を強磁 性薄膜 2上に形成させる場合には、 大気中で樹脂を塗 布するため、 強磁性薄膜 2上に吸着した水分子が樹脂 に よ り 封入され、 その水分子に よ り ま たは樹脂中に 微量含まれる水によ り 、 強磁性薄膜 2が腐食される と いう問題があった。 本発明は、 上記問題点を解決し、 耐湿性に優れ、 保護膜の膜厚を薄く する こ と によ って検出出力を増大 し、 熱衝撃によるクラ ッ クが発生しない磁気抵抗素子 及びその製造方法を提供する こ とを目的とする。
[0011] [発明の開示]
[0012] 本発明の磁気抵抗素子は、 基板と、 該基板上に形成 された強磁性薄膜 と 、 該強磁性薄膜上に形成された ケィ素酸化物 ( S i 0 x 、 ただし、 0 . 5 ≤ X ≤ 2 ) からなる第一保護膜と、 該第一保護膜上に形成された 合成樹脂からなる第二保護膜とからなるこ と を特徴と する。
[0013] 本発明の磁気抵抗素子の製造方法は、 強磁性薄膜が 形成された基板を真空中で 1 5 0〜 3 5 0 eCで加熱す る第一工程 と 、 該基板の該強磁性薄膜の上にケィ 素 酸化物 ( S i 0 x 、 ただし、 0 . 5 ≤ X ≤ 2 ) の第一 保護膜を形成する第二工程と、 該第一保護膜上に合成 樹脂からなる第二保護膜を形成する第三工程とからな る こ と を特徴と する。
[0014] また、 本発明の磁気センサーは、 基板と、 該基板の 上に形成された強磁性薄膜と、 該強磁性薄膜の上に形 成された合成樹脂薄膜とからなる磁気抵抗効果型素子 セ ンサー · へッ ド と ; 軸に対して垂直方向に着磁した 円柱状磁気記録媒体を挟入した磁気抵抗効果型マウ ン 卜 と ; の間に合成樹脂薄膜を装着するこ とを特徴とす る磁気抵抗効果型素子センサーである。
[0015] また、 本発明の磁気センサーの製造方法は、 基板上 に磁気抵抗効果を有する薄膜層を形成する と共に該薄 膜層にジグザグ状の絶縁ライ ンを彫設して素子形成用 の電流通路を設け、 且つ該薄膜層を合成樹脂製の保護 層で被覆した検出部と、
[0016] 該検出部の電流通路に接続される電流通路を有する リー ド部とを、
[0017] 一方に対して他方が正確な接近動作を行う一対の治 具にそれぞれセッ ト し、 そして検出部と リー ド部とを 両者の端子部同士を合致させた状態で接続する磁気抵 抗効果型磁気センサーの製造方法において、
[0018] 上記一対の治具のう ち、 リー ド部をセッ トする方の 治具にピンを設け、 且つ リー ド部に治具のピンが挿入 される位置決め用の孔を形成し、 リー ド部を該治具と 一体的に移動せしめるこ とを特徴とする磁気抵抗効果 型磁気センサーの製造方法である。
[0019] 本発明の磁気抵抗素子を第 1 図に基づいて説明す る。 ガラス、 アルミナなどのセラミ ッ クスなどからな る基板 1 1 上に、 N i — F e合金、 C o - F e合金な どからなる強磁性薄膜 1 2が形成されている。 強磁性 薄膜 1 2 の端部には、 半田 1 4によ り リー ド線 1 3 が 接続され、 半田 1 4 による取付部は、 樹脂で被覆され て い る 。 強磁性薄膜 1 2 の上に は、 ケィ 素酸化物
[0020] ( S i 0 、 ただし 0 . 5 ≤ x≤ 2 ) からなる第一保 護膜 1 5 が形成され、 強磁性薄膜 1 2 を保護する。
[0021] Xが 0 . 5 よ り小さい場合には導電性を有するよ う に な り 、 2 よ り 大きい場合には酸素過剰とな り好ま し く ない。 特に好ま し く は 0 . 8 ≤ X≤ 1 . 5 である。
[0022] ま た 、 第一保護膜 1 5 の膜厚 と し て は 0 . 1 〜
[0023] 1 0 が好ま しい。 膜厚が 0 . 1 ^よ り薄い場合には 薄すぎて水分子が自由に透過するよ う にな り 、 1 0 よ り厚い場合には強磁性薄膜 1 2 と発磁体との距離が 大き く なるからである。 更に好ま し く は、 0 . 5 〜 2 である。
[0024] ま た第一保護層 1 5 の上には、 ポ リ イ ミ ド樹脂、 エポキシ樹脂、 ポ リ エーテルアミ ド樹脂またはナイ 口 ンなどのポ リ アミ ド榭脂等の合成樹脂からなる第二保 護膜 1 6が形成され、 第一保護膜 1 5 に生じた微細な クラ ヅ クゃ ピ ンホールを被覆する。 第二保護膜 1 6 の 膜厚は 1 〜 1 0 が好ま しい。 薄膜が 1 よ り薄い場 合には耐水性が悪く な り 、 1 0 よ り厚い場合には強 磁性薄膜 1 2 と発磁体との距離が大き く なるからであ る。 更に好ま し く は 1 . 5〜 5 /^である。
[0025] 本発明の磁気抵抗素子は、 次のよ う に して製造され る。 第一工程と して、 先ず、 強磁性薄膜 1 2 が形成 された基板を、 真空中において 1 5 0〜 3 5 0 で 3 0〜 1 2 0分間加熱して強磁性薄膜 1 2の表面に吸 着している水分子を脱着させる。 次に、 第二工程と し て、 基板 1 1 に C V D法あるいはスパッ タ リ ングによ り 、 強磁性薄膜 1 2上にケィ素酸化物 ( S i 0 、 ただし 0. 5≤ x≤ 2 ) からなる膜厚 0. 1〜 ; 1 0 の第一保護膜 1 5を形成する。
[0026] C V D法に よ るケィ素酸化物 ( S i 0 x 、 ただ し 0. 5≤ x≤ 2 ) からなる第一保護膜 1 5の製造は、 第一工程によ り 得られた基板 1 1 を反応炉中に載置 し、 こ こに原料ガスと してシラン ( S i H 4 ) と酸素 ( 02 ) の混合ガス及びアルゴン (A r ) などのキヤ リ ャガスを流し、 反応させればよい。
[0027] スパ ッ タ リ ングに よ るケィ素酸化物 ( S i 0 χ 、 ただ し 0 . 5 ≤ X≤ 2 ) からなる第一保護膜 1 5の 製造は、 第一工程によ り得られた基板 1 1 と蒸着原材 料と してケィ素酸化物 ( S i 0 y 、 ただし 0. 9 < y < 1 . 1 ) を容器内の所定位置に載置した後、 I X 1 0 - 3〜 ; L X 1 0 -7Torrの圧力まで排気し、 スノ ッ タ リ ン グを行えばよ い。 スパ ッ タ電圧は 5 0 0〜 3 0 0 0 V スパッ タ電流は 5 0〜 3 0 0 m A、 時間 は 0. l 〜 2 h rである。 次に、 第三工程と して、 第二工程によ り得られた第 —保護膜 1 5 上にポ リ イ ミ ド樹脂、 エポキシ樹脂、 ポリ エーテルア ミ ド樹脂またはナイ ロ ンなどのポ リ ア ミ ド樹脂等の非透水性樹脂からなる膜厚 1 〜 1 0 の 第二保護膜 1 6 を均一に塗布または、 薄膜を接着する こ と によ り形成すればよい。
[0028] 第一工程において、 強磁性薄膜 1 2が形成された基 板 1 1 を加熱するこ とによ り 、 強磁性薄膜 1 2上に吸 着した水分子を脱着させる こ とで、 従来の強磁性薄膜 層 1 2上に吸着された水分による強磁性薄膜層 1 2 の 腐食が防止できる。
[0029] ま た、 ボ リ イ ミ ド、 エポキシ樹脂、 ポ リ エーテル アミ ド樹脂またはポ リ アミ ド樹脂などの非透水性樹脂 からなる第二保護膜 1 6 を第一保護膜 1 5上に形成し たので、 第一保護膜 1 5の微細なクラ ッ クやピンホー ルを被覆でき るので、 大気中の水分子がク ラ ッ クや ピンホールを通して侵入する こ とはな く 、 強磁性薄膜 1 2 が腐食されるこ と はない。 また、 樹脂中に含まれ る微量の水分によ り 強磁性薄膜 1 2 が腐食される こ と はない。
[0030] ま た、 第一保護膜 1 5 の膜厚と第二保護膜 1 6 の 膜厚を従来の磁気抵抗素子の保護膜の膜厚をよ り薄く しても従来以上の耐湿性が得られるので、 強磁性薄膜 1 2 と検知しょ う とする発磁体との距離が短く な り 、 大きな検出出力が得られるよ う になる。
[0031] 更に、 S i 0 X からなる第一保護膜 1 5 を薄く し、 その外側に樹脂からなる第二保護膜 1 6 を形成させる こ と に よ り 熱衝撃に よ り 発生する熱応力を緩和し、 基板 1 1 や第一保護膜 1 5のクラ ッ ク発生を防止でき る。
[0032] [図面の簡単な説明 ]
[0033] 第 1 図は、 本発明の磁気抵抗素子の断面図である。 第 2図は、 従来の磁気抵抗素子の断面図である。 第 3 図は、 本発明の実施例 Bの磁気抵抗効果型素子 セ ンサーの側面断面図である。
[0034] 第 4図は、 本発明の実施例 Bの磁気抵抗効果型素子 セ ンサーのへヅ ド部の断面図である。
[0035] 第 5図は、 本発明の実施例 Cに係る製造方法によ り 製造 し た磁気抵抗効果型磁気セ ン サーの検出部と リー ド部との接続部分の断面図である。
[0036] 第 6図は、 第 5図中矢示 S B - S B線に沿う断面図 である。
[0037] 第 7図は 第一工程を示す基板の断面図である 第 8図は 第二工程を示す基板の断面図である 第 9図は 第三工程を示す基板の断面図である 第 1 0図は、 第四工程を示す基板の断面図である 第 1 1 図は、 除去部の形状を示す平面図である。 第 1 2 図は、 本発明の実施例 Cによる磁気抵抗効果 型磁気セ ンサーの回路図である。
[0038] 第 1 3 図は、 検出部の平面図である。
[0039] 第 1 4図は、 第 1 3 図中の S A— S Aに沿う断面図 である。
[0040] 第 1 5図は、 検出へッ ドにおける検出部と リー ド部 の関係を示す斜視図である。
[0041] 第 1 6図は、 この発明によ る磁気抵抗効果型磁気セ ンサーを用いた リ ニアエンコーダの斜視図である。 第 1 7図は、 磁気媒体の平面図である。
[0042] 第 1 8図は 磁気媒体の側面図である。
[0043] 第 1 9図は 実施例 Dに係る除去部の形状を示す平 面図である。
[0044] 第 2 0図は 従来例を示す第 5図相当の断面図であ る。
[0045] 符号の説明
[0046] 1 , 1 1 …基板、 2 , 1 2 …強磁性薄膜層、 3 … 保護膜、 4, 1 4 …半田、 5 , 1 3 … リー ド線、 6… 樹脂、 1 5 …第一保護膜、 1 6 …第二保護膜、 2 1 ··· 磁気抵抗効果型素子セ ンサー、 2 2 …フ レクエ ンス · プ リ ンテ ッ ド · サーキ ッ ト 、 2 3 …ポ リ イ ミ ド樹脂 フ ィ ルム、 2 4 …円柱状磁気記録媒体、 2 5 …磁気抵 抗効果型マウ ン ト 、 2 6 …基板、 2 7…パーマロイ 、 2 8 …ポ リ エーテルア ミ ド樹脂、 2 9 …ポ リ イ ミ ド 樹脂、 3 0 …導電性材料、 1 0 2 …検出ヘッ ド (磁気 抵抗効果型磁気セ ンサー) 、 1 0 3 …丸棒状の磁気 媒体、 1 0 4…検出部、 1 0 5 ··· リー ド部、 1 0 7 ··· 磁化部、 1 1 0 …基板、 1 1 1 …薄膜層、 1 1 2 ··· 保護層、 1 1 3 …絶縁ラ イ ン、 1 1 4 …検出部側の 電流通路、 1 1 5 …素子、 1 1 6 …検出部側の電流 通路の端子部、 1 2 5 ·,· リ ー ド部側の電流通路、 1 4 0 … リ ー ド部側の電流通路の端子部、 1 4 3 , 1 4 9 …除去部、 1 4 4 , 1 4 5 …治具、 1 4 1 ··· 半田、 1 4 6 …位置決め用の孔、 1 4 7 ··· ピ ン 、 1 4 8 ···半田こて
[0047] [発明を実施するための最良の形態]
[0048] (実施例 A )
[0049] (実施例 A - 1 )
[0050] 膜厚が 0 . 1 の 1[ 1 8 7重量%、 6 1 3重量% からなる N i 一 F e合金からなる強磁性薄膜が形成さ れたガ ラ スか ら な る基板を反応容器に入れ、 I X 1 0 — 5Torrの圧力下で、 3 0 0 °Cで 6 0分間加熱して 加熱処理を行なつた。
[0051] 次に、 反応容器中に S i H 4 と 0 2 の混合ガス と キヤ リ ャガスと して A r を送り込み、 2 5 0で、 圧力 1 1 0 -3atm で 1 時間反応を行なわせ、 強磁性薄膜 層上に膜厚 1 の S i 0からなる第一保護膜を C V D 法で形成した。
[0052] 次に、 第一保護膜が形成された基板を反応容器から 取出 し、 ポ リ エーテルア ミ ド樹脂 ( 日立化成工業㈱ 製、 商品名 H I M A L H L— 1 2 1 0 ) を厚さ 2 /^ に塗布し、 1 J 0 eC、 1 時間で硬化させた。
[0053] 上記方法に よ り 得られた磁気抵抗素子を 3個用意 し、 8 0 eC、 相対湿度 8 0 %で耐湿性試験をした と こ ろ、 強磁性薄膜層が腐食されたものは 0個であった。 また、 得られた磁気抵抗素子を磁気エン コーダと して 使用 したと こ ろ、 検出出力は 5 6 m Vであった。
[0054] 更に、 得られた磁気抵抗素子 3個を用意し、 1 5 0 °Cの恒温槽から室温に引き出して熱衝撃を加えた と こ ろ、 クラ ッ クが生じたものは 0個であった。
[0055] また、 得られた磁気抵抗素子 3を 2 0 0 0時間放置 し、 基板上に吸着されていた水分や樹脂中の水分によ る強磁性薄膜層の腐食の有無を試験したと こ ろ、 強磁 性薄膜層が腐食されたものは 0個であった。
[0056] 実施例 A - 2
[0057] 第一保護膜を C V D法の代わ り に、 ケィ 素酸化物 ( S i 0 ) を タ ーゲ ッ ト と し て 、 圧力 1 X 1 0 - 3 Torr、 電圧 2 5 0 0 v、 電流 1 5 0 m A、 時間 1 時間 でスパッ タ リ ングをして 0 · 5 の S i 0からなる第 一保護膜を形成したこ とを除いては、 実施例 1 と同様 にして磁気抵抗素子を製造した。
[0058] 得られた磁気抵抗素子を実施例 1 と同様に して試験 したと ころ、 耐湿性試験で強磁性薄膜層が腐食された ものは 3個中 0個であった。 熱衝撃を加えて、 クラ ヅ クが生じたものは、 3個中 0個であった。 検出出力は 6 3 m Vであった。
[0059] また、 得られた磁気抵抗素子の、 基板上に吸着され ていた水分や樹脂中の水分による強磁性薄膜層の腐食 の有無を実施例 1 と同様にして試験したと ころ、 強磁 性薄膜層が腐食されたものは 3個中 0個であった。
[0060] (比較例 A - 1 )
[0061] 実施例 1 で使用した基板上に、 S i 0 4 と 0 2 の混 合ガスと A rのキヤ リ ャガスを反応容器に送り込み、 温度 2 5 0で、 圧力 1 X 1 0 - 3 atm で 1 時間反応させ て強磁性薄膜層上に膜厚 1 の S i 0からなる保護膜 を C V D法で形成した。
[0062] 得られた磁気抵抗素子を実施例 1 と同様に して耐湿 性試験をしたと ころ、 強磁性薄膜層が腐食されたもの は 3 個中 3 個であっ た。 熱衝撃を加えてク ラ ッ クが 生じたものは、 3個中 2個であった。 検出出力は 5 3 m Vであった。 (比較例 A - 2 )
[0063] 加熱処理を行なわずに、 実施例 1 で使用 した基板上 に、 ポ リ エーテルア ミ ド樹脂 ( 日立化成工業㈱製、 商品名 H I MA L H L— 1 2 1 0 ) を塗布し、 硬化 させて 2 の保護膜を形成した。
[0064] 得られた磁気抵抗素子を実施例 1 と同様に して耐湿 性試験をした と こ ろ、 強磁性薄膜層が腐食されたのは 1 個であっ た。 ま た、 得られた磁気抵抗素子を磁気 エ ン コーダ と して使用 した と こ ろ、 検出出力は 5 9 m Vであった。
[0065] (比較例 A - 3 )
[0066] 実施例 1 で使用 し た 基板上 に 、 ケ ィ 素酸化物 ( S i 0 ) をターゲッ ト と して圧力 1 X 1 0 _3Torr、 電圧 2 5 0 0 V、 時間 2時間でスパッ タ リ ングをして 1 5 の S i 0からなる保護膜を形成した。
[0067] 得られた磁気抵抗素子を実施例 1 と同様に して試験 したと こ ろ、 耐湿性試験で強磁性薄膜層が腐食された も のは 3個中 2個であっ た。 熱衝撃に よ り ク ラ ッ ク が生 じ た も の は 3 個中 3 個で あ っ た。 検出出力 は 2 0 m Vであった。
[0068] (比較例 A一 4 )
[0069] 加熱処理を施さない実施例 1 の基板上にポ リ エーテ ルア ミ ド樹脂 (日立化成工業㈱製、 H I M A L H L 一 1 2 1 0 ) を塗布し、 硬化させて 5 の保護膜を形 成した。
[0070] また得られた磁気抵抗素子の、 基板上に吸着されて いた水分や樹脂中の水分による強磁性薄膜層の腐食の 有無を実施例 1 と同様にして試験したと ころ、 強磁性 薄膜層が腐食されたものは 3個中 3個であった。
[0071] 以上の説明で明らかなよ う に、 本発明の磁気抵抗素 子は耐湿性に優れ、 保護膜の膜厚を薄く するこ とがで きるので強磁性薄膜層と発磁体との距離が短く な り 、 したがって検出出力が増大する。 更にケィ素酸化物か らなる第一保護膜を薄く し、 その上に樹脂からなる第 二保護膜を形成したので、 熱衝撃によって生じる熱応 力を緩和する こ と ができ る。 したがっ て基板や第一 保護膜にクラ ッ クが発生しに く く なつた。
[0072] (実施例 B )
[0073] 本実施例は、 軸に対して垂直方向に着磁した円柱状 磁気記録媒体と と もに使用される印字装置の磁気抵抗 効果型素子センサ一に関する。
[0074] 実施例 Aに示す磁気抵抗効果型素子センサー · へッ ド は、 基板と 、 該基板の上に形成された強磁性薄膜 と、 該強磁性薄膜の上に形成された合成樹脂薄膜よ り 形成されている。 このため、 磁気抵抗効果型素子セン サー · へッ ドの合成樹脂薄膜が円柱状磁気記録媒体と 接触して摩耗し、 更には強磁性薄膜層を損傷し、 磁気 抵抗効果型素子セ ンサーの感知能力を低下するな どの おそれがある。
[0075] 本実施例は、 磁気抵抗効果型素子セ ンサー · ヘッ ド が摺動しても合成樹脂薄膜層や強磁性薄膜層を破損し ない保護装置付きセンサーを提供するこ とを目的と し ている。
[0076] 上記目的を達成するために、 本実施例のセンサーに おいては、 基板と該基板の上に形成された強磁性薄膜 と該強磁性薄膜の上に形成された合成樹脂薄膜とから なる磁気抵抗効果型素子センサー · ヘッ ド と、 軸に対 して垂直方向に着磁した円柱状磁気記録媒体を狭入し た磁気抵抗効果型マウ ン ト との間に合成樹脂薄膜を装 着するこ と によ り達成された。
[0077] 第 3 図は本実施例を示す図である。 2 1 は磁気抵抗 効果型素子センサーであ り 、 この磁気抵抗効果型素子 センサーの一端にはデジタル電気信号を出力するポー ト であ る フ レ ク エ ンス · ブ リ ン テ ツ ド . サーキ ヅ ト 2 2 が接続されている。 2 3 は本実施例の合成樹脂薄 膜であ り 、 ポ リ イ ミ ド樹脂薄膜またはボリ ア ミ ド樹脂 薄膜が特に好ま しいがこれに限定されない。 この保護 膜材料 と して、 本実施例では、 ポ リ イ ミ ド樹脂薄膜 フ ィ ルムを使用 したが、 ポ リ イ ミ ド樹脂薄膜フ ィ ルム 以外に耐熱性合成樹脂ならば特に限定されない。
[0078] フ レ クエ ンス , プ リ ンテ ッ ド , サーキ ッ ト 2 2 と ポリ イ ミ ド樹脂薄膜フ イ ルム 2 3 との接合はエポキシ 樹脂系接着剤が好ま しいが、 特に これに限定されな い o
[0079] 2 4は円柱状磁気記録媒体であり 、 この円柱状磁気 記録媒体 2 4 には軸に対して垂直方向に磁界 N極、 磁 界 S極が N - S 、 S— N、 N— S 、 S - N、 N - Sの よ うに記録されており 、 記録された N極、 S極の長手 方向のピッ チ間隔は少な く と も 2 0 μ以上に設定され ている。
[0080] 2 5 は磁気抵抗効果型マウ ン トであり、 前記円柱状 磁気記録媒体 2 4を狭入し、 磁気抵抗効果型素子セ ン サー 2 1 のへッ ド部と円柱状磁気記録媒体 2 4の表面 が常に一定の間隔を維持できるよ う にギャ ップの調整 をする働きをする。
[0081] 磁気抵抗効果型マウ ン 卜 2 5 は真鍮または合成樹脂 などからなるが、 非磁性体であればどのよ う な材料で も良い。
[0082] 第 4図は本実施例の磁気抵抗効果型素子セ ンサー · ヘッ ドの断面図であ り 、 基板 2 6、 強磁性薄膜 2 7、 保護膜 2 8 、 更に合成樹脂薄膜 2 9がこの順序に積層 されている。 本実施例において、 基板 2 6の材料には ガラスを使用 したがセラ ミ ッ クスでも充分利用可能で ある。 強磁性薄膜 2 7の材料には強磁性体磁気抵抗効 果材料であるパーマロイ を使用 した。 保護膜 2 8の材 料には電気的絶縁性の良いボ リエーテルア ミ ド樹脂を 使用 した。 保護膜 2 8 はパーマロイ層を保護し、 パー マロ イ 層 と の電気的絶縁をする。 更に合成樹脂薄膜 2 9 の材料には電気的絶縁性の良いポリ イ ミ ド樹脂を 使用 したがポ リ ア ミ ド樹脂でも充分利用可能である。 パーマロイ 2 7 と フ レクエンス · ブリ ンテツ ド · サ一 キ ヅ ト 2 2 はハンダなどの導電性材料 3 0で電気的に 接続されている。
[0083] 本実施例の磁気抵抗効果型素子センサー · へッ ドに 積層された各材料の寸法は、 基板 2 6が 1 0 0 0 、 パーマロイ 2 7力 0 . 1 , ボリ エーテルア ミ ド樹月旨 2 8が 5 、 ボ リ イ ミ ド樹脂 2 9 が 3 0 と した。 円柱状磁気記録媒体 2 4上を磁気抵抗効果型素子セ ンサー · へッ ド 2 1 が摺動する際に、 磁気抵抗効果型 素子センサー ' へッ ド 2 1 に積層された 5 の厚みの ボ リ エーテルアミ ド樹脂 2 8 に加えて 3 0 ^の厚みの ポ リ イ ミ ド樹脂 2 9 が積層され、 この磁気抵抗効果型 素子センサー ' へッ ド 2 1 が円柱状磁気記録媒体 2 4 上を摺動するので、 磁気抵抗効果型素子セ ンサー , へッ ド 2 1 のポ リ イ ミ ド樹脂 2 9 が円柱状磁気記録媒 体 2 4 と接触しても摩耗せず、 更にはパーマロイ層を 損傷せず、 磁気抵抗効果型素子センサーの感知能力を 低下せず、 更に、 磁気抵抗効果型素子センサー ' へッ ド 2 1 を保護する と共に磁気抵抗効果型素子セ ンサー • へッ ド 2 1 のパーマロイ 2 7の磁気特性が破壊され ず、 磁気抵抗効果型マウ ン トの機能と同様に、 磁気抵 抗効果型素子センサー 2 1 のへッ ド部のパーマロイ層 と円柱状磁気記録媒体 2 4の表面が常に一定の間隔を 維持でき る よ う にギャ ッ プの調整をする働き をもす る。
[0084] (実施例 C )
[0085] この実施例は、 磁気抵抗効果型磁気セ ンサーの製造 方法、 殊に、 磁気型エン コーダに用いるのに好適な磁 気抵抗効果型磁気セ ンサーの製造方法に関する。
[0086] 従来の磁気抵抗効果型磁気センサーと しては、 例え ば特公昭 5 4 - 4 1 3 3 5号、 特公昭 5 7 - 5 0 6 7 号等に示されるよ う なものが知られている。
[0087] よ く 知れているよ う に磁気抵抗効果率は温度の上昇 に応じて減少する。 そのため、 従来の磁気抵抗効果型 磁気セ ンサーは、 例えば 7 0 °Cを超える温度範囲にお いては有効な出力が得られず、 信頼性を保ち得なかつ た。
[0088] そこで、 本発明者は温度上昇による磁気抵抗効果率 の減少分が補償され、 高温度雰囲気でも有効な出力 が得られる磁気抵抗効果型磁気セ ンサーを別途開発し た。
[0089] この開発した磁気抵抗効果型磁気セ ンサーは、 互い に複数の電流通路が形成された検出部と リ ー ド部と を、 両者の電流通路の端子部同士を合致させた状態で 接続したものである。 従って、 検出部と リー ド部とを 正確に位置合わせした状態で接続する必要がある。
[0090] この発明はこのよ う な従来技術に着目 してなされた ものであり 、 リ ー ド部を検出部に対して正確に位置決 め した状態で接続する こ とができ る磁気抵抗効果型 磁気セ ンサーの製造方法を提供せん と する ものであ る。
[0091] こ の発明に係る磁気抵抗効果型磁気セ ンサーの製造 方法は、 上記の目的を達成するために、 基板上に磁気 抵抗効果を有する薄膜層を形成する と共に該薄膜層に ジグザク状の絶縁ラ イ ンを彫設して素子形成用の電流 通路を設け且つ該薄膜層を合成樹脂製の保護層で被覆 した検出部と、 該検出部の電流通路に接続される電流 通路を有する リ ー ド部とを、 一方に対して他方が正確 な接近動作を行う 一対の治具にそれぞれセ ッ ト し、 そ して検出部と リー ド部とを両者の端子部同士を合致 させた状態で接続する磁気抵抗効果型磁気セ ンサーの 製造方法において、 上記一対の治具のうち、 リー ド部 をセッ 卜する方の治具にピンを設け、 且つ リー ド部に 治具の ピ ンが挿入される位置決め用の孔を形成し、 リー ド部を該治具と一体的に移動せしめるよ う に した ものである。
[0092] 以下、 この実施例を説明する。 説明の都合上、 製造 方法の説明の前に、 第 1 2図〜第 1 8図を用いて磁気 抵抗効果型磁気センサー自体の説明を先に行う。
[0093] この実施例は、 第 1 6図に示すよ う な構成の リ ニア エン コーダ 1 0 1 に用いた例で、 リ ニアエンコーダ 1 0 1 は、 磁気抵抗効果型磁気セ ンサーである検出 へッ ド 1 0 2及び丸棒状の磁気媒体 1 0 3 よ り形成さ れている。 また、 検出ヘッ ド 1 0 2は、 第 1 5図に示 すよ う な検出部 1 0 4 と、 この検出部 1 0 4を図外の 制御部に接続するための リ ー ド部 1 0 5を備えてお り 、 検出部 1 0 4 に は、 磁気媒体 1 0 3 に検出部 1 0 4を沿わせて移動させるためのガイ ド筒 1 0 6力 s 接続されている。 そして、 所定の間隔で多数の磁化部 1 0 7が着磁された前記磁気媒体 1 0 3 (第 1 7図) に沿って移動しつつ、 磁化部 1 0 7の磁気を検知する こ とによ り所定の信号を出力するよ う になっている。 尚、 磁気媒体 1 0 3の磁化部 1 0 7は、 第 1 8図に示 すよ う に、 垂直着磁方式で着磁されている。 検出部 1 0 4は、 第 1 4図に示すよ う に、 ガラスの 基板 1 1 0 に、 例えばパーマロイのよ う な磁気抵抗効 果を有する素材による薄膜層 1 1 1 を 1 μ程度の厚み に形成し、 さ らに、 この薄膜層 1 1 1 を、 例えばボ リ エーテルア ミ ドのよ う な合成樹脂等の保護層 1 1 2 で 被覆してなる もので、 薄膜層 1 1 1 には、 レーザ加工 で微細な絶縁ラ イ ン 1 1 3 を彫設する こ と に よ り 、 第 1 3 図に示すよ う なジグザグ状のパターンの電流通 路 1 1 4 ( 1 1 4 a、 1 1 4 b、 1 1 4 c ) を有する 3個の素子 1 1 5 ( 1 1 5 A , 1 1 5 B、 1 1 5 C ) が形成 さ れ、 ま た、 各素子 1 1 5 A 、 1 1 5 B 、 1 1 5 Cの電流通路 1 1 4 a、 1 1 4 b , 1 1 4 c を 対応する端子部 1 1 6 ( 1 1 6 a、 1 1 6 b , 1 1 6 c ) に接続する リ ー ド路 1 1 7 ( 1 1 7 a , 1 1 7 b、 1 1 7 c ) が形成され、 さ らに、 これらの周囲に 十分な面積を持っ たグラ ン ド 1 1 8 が形成されてい る。
[0094] こ のよ う に、 各素子 1 1 5 の周囲に広い面積を持つ たグラ ン ド 1 1 8 を形成したのは、 一つには、 ノ イ ズ 対策であ り 、 ま た一つには、 後述する定電流構造に おいて特有の問題であるグラ ン ドの電流容量確保であ る。 すなわち、 広い面積で同電位帯を形成するグラ ン ド 1 1 8 を設ける こ と によ り 、 外部からのノ イ ズによ る誘導電流を素子 1 1 5に影響させずに排除でき、 耐 ノ イズ性がよ く なる。 このために、 各素子 1 1 5 A、 1 1 5 B、 1 1 5 (3の端末部 1 1 9 &、 1 1 9 b , 1 1 9 cがグラ ン ド 1 1 8に対し直接的に開放する状 態とされている。 また、 定電流構造の場合には比較的 多めの電流が常に一定に流れるので、 グラ ン ドの腐食 を招き易く なるが、 広い面積のグラン ド 1 1 8 とする こ と に よ り 、 これを有効に防止でき る。 このよ う な グラ ン ド 1 1 8は、 3個の素子 1 1 5 A、 1 1 5 B、 1 1 5 Cそれぞれの電流通路 1 1 4 a、 1 1 4 b、 1 1 4 cにおける最小幅部分における幅 W s の合計 3 W sに対し、 その主な電流路となる部分の幅 W gが W g≥ ( 3 W s ) 2 となるよ うな関係にあるのが好ま しい。 また、 第 1 5図に示す如く 、 リー ド部 1 0 5に も 、 検出部 1 0 4の電流通路 1 1 4 ( 1 1 4 a 、 1 1 4 b、 1 1 4 c ) にそれぞれ対応する電流通路 1 2 5 ( 1 2 5 a、 1 2 5 b、 1 2 5 c ) が設けられ ている と共に、 グラ ン ド 1 1 8に対応するグラ ン ド 1 2 6 も 設け られて い る。 そ して、 こ の リ ー ド部 1 0 5におけるグラ ン ド 1 2 6の主な電流路となる部 分の幅 W gも検出部 1 0 4のそれと同じサイズとなつ ている。
[0095] また、 グラ ン ド 1 1 8の 3方の周囲には、 第 1 3図 及び第 1 4 図に示す よ う に 、 連続 し た細い除去溝 1 2 1 が形成 さ れ、 こ の除去溝 1 2 1 内 に保護層 1 1 2 が入り込むよ う にされている。 このよ う に した のは、 薄膜層 1 1 1 への水分の侵入をよ り確実に防止 するためである。 すなわち、 薄膜層 1 1 1 の端面が外 部に露出 している と そ こから水分が侵入 して薄膜層 1 1 1 を腐食させた り その絶縁性を低下させた り する ので、 これを防ぐために薄膜層 1 1 1 の端面も確実に 保護層 1 1 2 あるいは他の適宜な合成樹脂で被覆する 必要がある。 と こ ろが、 合成樹脂を非常に幅の狭い端 面に正確にのせるこ とは意外に難し く 、 十分な被覆が 必ずし も得られないが、 前記の如き除去溝 1 2 1 に保 護層 1 1 2 を入り込ませる手法によれば、 確実な被覆 を簡単に行え、 薄膜層 1 1 1 への水分の侵入をよ り確 実に防止でき るものである。
[0096] さ らに、 素子 1 1 5 Aはグラ ン ド 1 1 8 に臨む外側 の電流通路 1 1 4 a と、 その内側の電流通路 1 1 4 b とで形成されてお り 、 その外側の電流通路 1 1 4 aに 対応する リ ー ド路 1 1 7の始端部分である リ ー ド路接 続端 1 2 2 a と リ ー ド路 1 1 7 a との接続連接部分に おいて絶縁ライ ン 1 1 3 が直角に外側に膨れるよ う に パター ン形成されている。 こ れは、 素子 1 1 5 Aの ジグザグ状のパターンを形成する部分の絶縁ラ イ ン 1 1 3 をそのま ま延長して リ ー ド路を形成する と 、 結果と して素子 1 1 5 Aの抵抗が他の素子 1 1 5 B、
[0097] 1 1 5 Cの抵抗よ り大き く なつてしま うので、 これを 避け、 各素子 1 1 5 A、 1 1 5 B、 1 1 5 Cの抵抗値 を揃えるためである。
[0098] 3個の素子 1 1 5 A、 1 1 5 B、 1 1 5 Cには、 第 1 2図に示すよ う に、 それぞれ、 一端側に定電流回 路 1 2 3、 1 2 3、 1 2 3が接続される と共に、 他端 側が共通してグラ ン ド 1 1 8に接続され、 常に一定の 電流 i が流れるよ う にされており 、 それぞれの両端の 電圧変化を磁気検出情報と して出力するよ う になって いる。
[0099] このよ う に、 定電流回路 1 2 3によ り一定の電流 i を流し、 素子の両端電圧の変化によ り磁気検出を行う よ う にするこ とによ り 、 温度上昇による磁気抵抗効果 率の減少を補償するこ とができ、 従来のものが有効使 用可能であった温度雰囲気よ り高い高温度雰囲気でも 有効な出力を得られるよ う になる。 この点を詳述する と以下の通り である。
[0100] 前述のよ う に、 素子の磁気抵抗効果率 Sは温度上昇 に よ り 減少し、 他方、 素子の固有抵抗、 つま り ある 温度 Tの雰囲気中で磁場を受けていない状態の素子の 抵抗 R T は温度上昇によ り増加するこ とが分かってい る。 この磁気抵抗効果率 S の減少率 K s及び固有抵抗 R T の増加率 K T についてデータ を取っ てみた と こ ろ、 K s = — 0. 2 2 3 %Z°Cであ り KT = 0. 2 2 1 % ノ である こ とが分かった。 そして、 この事実の発見 こそが、 前述のよ う な構成による磁気抵抗効果率につ いての温度補償を導いたものである。 すなわち、 ある温度 Tの雰囲気中である磁場 Hを受 けている素子の抵抗 R (TH)は、
[0101] R (TH) = R 0 + Δ R T + Δ R H = R T + 厶 R H である。
[0102] ( R。 ; 素子の基準抵抗、 つま り磁場 0の基準温度雰 囲気中での素子の抵抗、 A R T ; 温度上昇によ る素子 の抵抗増加量、 A R H ; 磁気抵抗効果による素子の抵 抗増加量、 R T ; ある温度 Tの雰囲気中での素子の固 有抵抗) したがって、 素子の両端に掛かる電圧 V (TH)は、
[0103] V (TH) = R (TH) · i = ( R T + Δ R H ) - i であ り 、 感磁出力 Δ ν (TH)は、
[0104] Δ V (TH) = Δ R H · i となる。 こ こ で、 感磁出力△ V (TH)の基になる Δ R H は、
[0105] Δ R H = S · R T
[0106] = S o ( 1 + K s · T ) - R o ( 1 + K T · T ) = S o - R o ( 1 + K s · T ) ( 1 + Κ Τ · T )
[0107] = S o · R o ( 1 + K s - T + K T · Τ +
[0108] K s · KT · T 2 )
[0109] ( s。;基準温度雰囲気中での素子の磁気抵抗効果率) であ り 、 K s · K T · T 2 は二乗項であり無視し得る から結局、
[0110] Δ R H = S 0 « R 0 ( 1 + ( K s + KT ) T ) となり 、 前述のよ う に K s ½— K T であるから結局、
[0111] Δ R H = S 0 - R 0 と な り 、 Δ R H は温度に依らないこ と にな り 、 した がって、 感磁出力 Δ V (TH)も温度の影響を受けないこ とになる。 このこ との意味は、 前述の特公昭 5 7 - 5 0 6 7号 における出力 と比較するこ とでよ り明確になる。 すなわち、 特公昭 5 7 - 5 0 6 7号では、
[0112] Δ p
[0113] Δ V = - cos2 θ · V 0
[0114] 4 0 と して出力 A Vを得ている。 こ こで、 この式中の " Δ ρ " が前述の本発明におけ る A R H と対応し、 " Δ ρ " は前述したのと同様の理 由によ り温度の影響をう けないが、 磁界を加えない場 合の抵抗つま り 固有抵抗 Ρ 。 が温度 Τ において ρ 。 (T ) = p。 ( 1 + ΚΤ · Τ ) と増大し、 この結果、 出力 Δ Vが小さ く なつてしまい、 本発明におけるよ う な温度補償効果が得られない。
[0115] 3個の素子 1 1 5 A、 1 1 5 B、 1 1 5 Cの内の 2個の素子 1 1 5 A、 1 1 5 Bが磁気検出用であ り 、 こ の 2個の素子 1 1 5 Α、 1 1 5 Β は、 交互にその ジグザグパターンが入り組み合う状態にされてお り 、 前述の磁気媒体 1 0 3の着磁パターンに対し、 半ピッ チずれた状態に組み合わされている。 これは、 ェ ン コーダにおいてよ く 用いられる手法で、 どちらが先に 出力するかによ り検出へッ ド 1 0 2の動きの方向を判 別する ための ものである。 したがっ て、 2個の素子 1 1 5 Α、 1 1 5 Bは、 第 1 2図に示すよ う に、 それ それ別々 に出力されている。
[0116] こ こで、 各素子 1 1 5 Α、 1 1 5 Βの長さ Lは、 磁 気媒体 1 0 3の直径 dに対し 1〜: 1.5倍になるよ う に 形成されている。 これは、 各素子 1 1 5 A、 1 1 5 B の感磁能力を最大にする範囲と して、 丸棒状の磁気媒 体 1 0 3について経験的に得られた値である。 すなわ ち、 一般に、 素子 1 1 5の感磁能力は、 その長さ が 磁気媒体 1 0 3における磁化部 1 0 7の磁界幅と一定 の関係にある場合に最大となるもので、 この関係は、 磁気媒体が角棒状であってその着磁部が直線的に形成 されている場合には容易に計算によ り求めるこ とがで きる。 しかし、 丸棒状の磁気媒体 1 0 3については簡 単な計算手法がな く 、 種々の長さの素子を作って実験 を繰り返した結果、 前記のよ う な関係において感磁能 力が最大となるこ とを見出し得たものである。
[0117] 残る素子 1 1 5 Cは、 エ ン コーダに使用する場合に ついて要求されるデジタル波形の出力を得易く するた めの温度補償用で、 素子 1 1 5 A、 1 1 5 B と同一の 固有抵抗となるよ う に形成される と共に、 素子 1 1 5 A、 1 1 5 B と出来るだけ同一の温度雰囲気にあるよ う に 2個の素子 1 1 5 A、 1 1 5 Bに出来るだけ近接 させて設けられている。 この素子 1 1 5 Cが行う前記 温度補償は、 磁気検出用の素子 1 1 5 A、 1 1 5 Bの 出力 と こ の素子 1 1 5 Cの出力と の差を取る こ と に よ り 、 磁気検出用の素子 1 1 5 A、 1 1 5 Bの前記 固有抵抗 ( R T = R。 + A R T ) における温度要素 A RT を複雑な計算処理等を行わずに除去するこ とで ある。
[0118] すなわち、 素子 1 1 5 A ( 1 1 5 B ) の出力 V (TH) と素子 1 1 5 Cの出力 V (T) の差を取ると、
[0119] V (TH)一 V (T)
[0120] = ( R 0 + A RT + A RH) - i 一 ( R 0 + Δ R T) · i = i ( R o + Δ R T + 厶 RH - R o — A RT ) = ί · Δ R H
[0121] と な り 、 A R T が出力から除去、 つま り補償されて、 磁気に よ る抵抗変化成分である Δ R H だけが得られ る。 そ して、 これによ り素子で得られるアナログ波形 をデジタル波形に変換する処理が行い易く なるもので ある。 つ ま り 、 △ R H の値が例えば R 。 に対し 2 % 程度であるのに対し、 A R T も場合によっては R 。 に 対し 2 %近く な り 、 この結果、 アナログ波形をデジタ ル波形に変換する際の基準値が大き く 変動してし ま う こ とになるが、 予め、 A R T を前記のよ う に補償して おけば、 これを避ける こ と ができ る と言う こ と であ る。
[0122] 次に、 上記説明 し た磁気抵抗効果型磁気セ ンサー 1 0 2 の製造方法を説明する。 第 5図及び第 6図は、 こ の発明に よ る製造方法に よ り つ く られた磁気抵抗 効果型磁¾セ ンサー (検出ヘ ッ ド) 1 0 2 の検出部 1 0 5 と リー ド部 1 0 5の接続部を示すものである。 この磁気抵抗効果型磁気センサー 1 0 2 を製造するェ 程を第 7図〜第 1 0図に示したので、 以下順に説明す る。 尚、 図中絶縁ライ ン 1 1 3や除去溝 1 2 1 の図示 は省略した。
[0123] 第一工程 (第 7図参照)
[0124] 検出部 1 0 4 には前述のよ う に基板 1 1 0 の表面に 電流通路 (薄膜層) 1 1 4が形成されており 、 この電 流通路 1 1 4の全面に保護層 1 1 2 を施す。
[0125] 第二工程 (第 7図 · 第 8図参照)
[0126] 電流通路 1 1 4の端子部 1 1 6 に、 上から レーザ光 線 Yを照射し、 所定長さ Xだけ直線上に移動させる。 そう するこ とによ り 、 検出部 1 0 4側における電流通 路 1 1 4の端子部 1 1 6 に対応する部分には、 細幅で 所定長さ Xの直線状除去部 1 1 5が形成される。 この 際、 保護層 1 1 2 だけを除去できれば好ま しいが、 高エネルギーのレーザ光線 Yを採用している関係上、 どう しても端子部 1 1 6 まで除去されてしま う。 か しこのよ う に端子部 1 1 6 まで除去されたと しても電 気的性能上何ら問題となるこ とはない。
[0127] 第三工程 (第 9図参照)
[0128] そして、 レーザ光線 Yにて形成した除去部 1 4 3 に 半田 1 4 1 を施す。 半田 1 4 1 はリー ド部 1 0 5 との 接続に用いられるものであり 、 除去部 1 4 3 内へ十分 に入れておく 。 そ して、 この半田 1 4 3 を施した検出 部 1 0 4 を、 位置決め用と して用意されている一対の 治具 1 4 4 、 1 4 5 の う ちの、 一方の治具 1 4 4 に セッ トする。 この一対の治具 1 4 4、 1 4 5 は、 固定 状態とされた一方の治具 1 4 4に対して、 他方の治具 1 4 5が正確に移動して位置決めを行なえる ものであ り 、 両者のセ ン ターは合致し たま ま ズ レる こ と はな い o
[0129] 次に 、 検出部 1 0 4 の電流通路 1 1 4 の端子部 1 1 6上に、 リ ー ド部 1 0 5 の電流通路 1 2 5 の端子 部 1 4 0 を正確に載せる手順を説明する。 リ ー ド部 1 0 5 の左右両側には、 一対の位置決め用の孔 1 4 6 が設け られてお り 、 こ の孔 1 4 6 を用いて リ ー ド部 1 0 5 を検出部 1 0 4 に対して正確に取付けるこ と力 s でき る。 すなわち、 この他方の治具 1 4 5 には ピ ン 1 4 7が立設されてお り 、 このピン 1 4 7を リー ド部 1 0 5 の孔 1 4 6 へ挿通さ せた状態で、 リ ー ド部 1 0 5 を他方の治具 1 4 5上にセッ トする。 そして、 リ ー ド部 1 0 5 を載せたま ま、 この他方の治具 1 4 5 を一方の治具 1 4 4 に対して正確に移動させ、 検出部 1 0 4 側 に お け る電流通路 1 1 4 の端子部 1 1 6 ( 1 1 6 a , 1 1 6 b , 1 1 6 c ) の上に、 リー ド部 1 0 5 側に お け る電流通路 1 2 5 の端子部 1 4 0 ( 1 4 0 a、 1 4 0 b、 1 4 0 c ) を正確に合致させ た状態で載せる こ とができ る (第 1 5図参照) 。
[0130] 第四工程 (第 1 0 !1参照)
[0131] 検出部 1 0 5の上に リ ー ド部 1 0 5 を正確に載せた ら、 リー ド部 1 0 5の上から半田コテ 1 4 8 を押し当 てて半田 1 4 1 を加熱する。 そ して、 溶融し た半田 1 4 1 によ り検出部 1 0 4側の端子部 1 1 6 と リー ド 部 1 0 5側の端子部 1 4 0 と を接合する。 この際、 検出部 1 0 4側の端子部 1 1 6 は、 除去部 1 4 3 にお ける端面 (端子部 1 1 6の厚さに相当する部分) でし か半田 1 4 1 と接触していないが、 導通性能上で特に 問題はな く 、 磁気抵抗効果型磁気センサー 1 0 2 の電 気的性能が低下する こ とはない。
[0132] 以上の第一工程〜第四工程から製造した磁気抵抗効 果型磁気センサー 1 0 2 の接続部分は、 前述の第 5図 と第 6図に表されているが、 検出部 1 0 4側の端子部 1 1 6 (電流通路 1 1 4 ) は全て保護膜 1 1 2或いは 半田 1 4 1 にて覆われるため、 水が侵入して端子部 1 1 6 に至るおそれはない。 つま り、 端子部 1 1 6 と 保護層 1 1 2 、 端子部 1 1 6 と半田 1 4 1 との接合は 両方と も強力な接合力で密着しているので、 水が侵入 するよ う な微細な隙間が生じ得ないものである。 尚、 以上の説明において、 除去部 1 4 3 を形成するために レーザ光線 Yを採用 したが、 これに限定されず、 その 他の機械的手段によ り 同等の除去部 1 4 3 を形成する よ う に してもよい。 例えば、 幅の細い半田コテを用い て、 保護層 1 1 2 だけを引つ搔く よ うに除去しても良 い。 更に、 半田 1 4 1 を溶かす加熱手段にしても半田 コテ 1 4 8 に限定されず、 半田 1 4 1 を確実に溶かす こ とができればどのよ う な手段を採用 しても よい。 この実施例 cに係る磁気抵抗効果型磁気セ ンサーの 製造方法は、 以上説明してきた如き内容のものであつ て、 一対の治具のう ち、 リ ー ド部をセッ ト する方の治 具に ピンを設け、 且つ リー ド部に治具のピンが挿入さ れる位置決め用の孔を形成し、 リ ー ド部を該治具と —体的に移動せしめるよ う に したので、 この リ ー ド部 を検出部に対して正確に位置合わせする こ と ができ る。
[0133] (実施例 D )
[0134] この実施例は、 磁気抵抗効果型磁気センサーの製造 方法、 殊に、 磁気型エンコーダに用いるのに好適な磁 気抵抗効果型磁気センサーの製造方法に関する。
[0135] 従来の磁気抵抗効果型磁気センサーと しては、 例え ば特公昭 5 4 - 4 1 3 3 5号、 特公昭 5 7 - 5 0 6 7 号等や 、 第 2 0 図に示 さ れる よ う な も のがあ る 。 1 0 2 が磁気抵抗効果型磁気センサーと しての検出へ ヅ ドであ り 、 検出部 1 0 4 と リ ー ド部 1 0 5 とから構 成されている。 検出部 1 0 4 は、 ガラスの基板 1 1 0 と、 例えばパーマロイ のよ う な磁気抵抗効果を有する 素材に よ る薄膜層 ( こ れは図示せぬ絶縁ラ イ ンにて 数本の電流通路となる) 1 1 1 と、 該薄膜層 (電流通 路) 1 1 1 の端子部 1 1 6以外の部分を覆う ボ リ エー テルア ミ ドの よ う な合成樹脂等の保護層 1 1 2 と 、 から形成されている。 すなわち、 予め端子部 1 1 6付 近をマスク した状態で保護層 1 1 2 を設けたものであ り 、 端子部 1 1 6及び端子部 1 1 6周辺の基板 1 1 0 の表面だけが露出した状態となっている。 そして、 こ の端子部 1 1 6 の上に、 リ ー ド部 1 0 5 の電流通路 1 2 5の端子部 1 4 0 を載せ、 上から半田 1 4 1 を施 して接続する。 最後にこの半田 1 4 1 をエポキシ樹脂 による被覆層 1 4 2 にて覆い、 接続部分の酸化や変質 を防止している。
[0136] しかしながら この よ う な従来の技術にあっ ては、 被覆層 (エポキシ樹脂) 1 4 2 と保護層 (ポ リ エーテ ルア ミ ド) 1 1 2 と の間に微細に隙間が生じ易 く 、 こ の隙間か ら結露等に よ る水分が侵入 し 、 検出部 1 0 4の薄膜層 (電流通路) 1 1 1 を部分的に锖びさ せるおそれがあった。 このよ う な微細な隙間は、 被覆 層 (エポキシ樹脂) 1 4 2 と保護層 (ポリ エーテルァ ミ ド) 1 1 2 との熱膨張率の違いから発生していたも のであ り 、 検出へッ ド 1 0 2 の性能に悪影響を与える こ と となる。 すなわち、 磁気抵抗効果素子は微妙な抵 抗変化によ り磁気を検出するものであるため、 わずか な水分も嫌う ためである。
[0137] この実施例 Dはこのよ う な従来技術に着目 してなさ れたものであ り 、 防水性に優れた磁気抵抗効果型磁気 センサーの製造方法を提供せんとするものである。
[0138] この実施例に係る磁気抵抗効果型磁気センサーの製 造方法は、 上記の目的を達成するために、 基板上に磁 気抵抗効果を有する薄膜層を形成する と共に該薄膜層 にジグザグ状の絶縁ライ ンを彫設して素子形成用の電 流通路を設け、 且つ該薄膜層を合成樹脂製の保護層で 被覆した検出部と、 該検出部の電流通路に接続される 電流通路を有する リー ド部と、 から成る磁気抵抗効果 型磁気センサーの製造方法において、 上記検出部の薄 膜層を保護層にて全面的に覆う と共に、 該保護層の端 子部に対応する部分の一部を除去し、 該保護層の除去 部に半田を施し、 該半田の上に リー ド部側の電流通路 の端子部を重ね合わせて加熱し、 検出部と リー ド部の 端子部同士を接続したものである。
[0139] 第 1 9図は実施例 Dを示す図である。 この実施例で は、 レーザ光線による除去部 1 4 9 をジグザグ波形状 に したものである。 実施例 Cのよ う に単なる直線状に する場合と比べて、 半田 と端子部 1 4 9 との接触面積 が増大するため、 導通性能の面で有利となる。 尚、 直 線状や波形状の他に、 直線を複数本平行に設けた平行 多線状の除去部を形成した り 、 或いは点状に多く 設け た多孔状の除去部を形成する こ と も 自由である。 その 他の構成及び作用効果については、 先の実施例と同様 にっき、 重複説明を省略する。
[0140] 実施例 Dに係る磁気抵抗効果型センサーの製造方法 は、 以上説明してきた如き内容のものであって、 検出 部の薄膜層を保護層にて全面的に覆う と共に、 該保護 層の端子部に対応する部分の一部を除去し、 該保護層 の除去部に半田を施し、 該半田の上にリー ド部側の電 流通路の端子部を重ね合わせて加熱し、 検出部と リ ー ド部の端子部同士を接続したので、 電流通路の端子部 が半田及び保護層にて確実に覆われる こ と と なるた め、 結露等によ り発生した水が侵入して電流通路に至 るおそれはない。 従っ て、 磁気抵抗効果型磁気セ ン サ一の性能に悪影響を及ぼす電流通路の鑌発生を未然 に防ぐこ とができる。
[0141] [産業上の利用可能性]
[0142] 以上の説明で明らかなよ う に、 本発明の磁気抵抗素 子は耐湿製に優れ、 検出出力が大であり 、 熱応力によ るクラ ッ クが起きに く い。
[0143] また、 本発明の磁気センサーは、 耐久性、 信頼性が 高い。
[0144] また、 本発明の磁気センサーの製造方法は、 リ ー ド 部と検出部の位置合せが正確な磁気センサーを提供す る。 さ らに、 本発明の磁気センサーの製造方法は、 端子 部の耐水性の高い磁気センサーを提供する。
[0145] よ っ て、 本発明は、 従来の問題点を解消 し た磁気 エ ン コーダを提供し、 産業の発達に寄与する と こ ろ 極めて大である。
权利要求:
Claims請求の範囲
1. 基板と、 該基板上に形成された強磁性薄膜と、 該 強磁性薄膜上に形成されたケィ素酸化物 ( S i 0 、 ただし 0. 5≤ x≤ 2 ) からなる第一保護膜と、 該第 —保護膜上に形成された合成樹脂からなる第二保護膜 とからなるこ とを特徴とする磁気抵抗素子。
2. 該合成樹脂がポ リ イ ミ ド樹脂、 エポキシ樹脂、 ボ リエーテルアミ ド樹脂またはポリ アミ ド樹脂である 請求項 1記載の磁気抵抗素子。
3. 該第一保護膜の膜厚が、 0. 1〜 : L 0 である請 求項 1記載の磁気抵抗素子。
4. 該第二保護膜の膜厚が、 1〜 1 0 である請求項 1記載の磁気抵抗素子。
5. 強磁性薄膜が形成された基板を真空中で 1 5 0〜 3 5 0 °Cで加熱する第一工程と、 該基板の該強磁性薄 膜の上にケィ素酸化物 ( S i O x 、 ただし 0. 5≤ x 2 ) の第一保護膜を形成する第二工程と、 該第一保護 膜上に合成樹脂からなる第二保護膜を形成する第三ェ 程とからなるこ とを特徴とする磁気抵抗素子の製造方 法。
6. 基板と、 該基板の上に形成された強磁性薄膜と、 該強磁性薄膜の上に形成された合成樹脂薄膜とからな る磁気抵抗効果型素子セ ンサー · へッ ド と ; 軸に対し て垂直方向に着磁した円柱状磁気記録媒体を狭入した 磁気抵抗効果型マ ウ ン ト と ; の間に合成樹脂薄膜を 装着する こ と を特徴と する磁気抵抗効果型素子セ ン サー。
7. 基板がガラスまたはセラ ミ ッ クスであるこ とを特 徵とする請求項 6 の磁気抵抗効果型素子セ ンサー。
8 . 強磁性薄膜がパーマロイ であるこ とを特徴とする 請求項 6 または 7のいずれかに記載の磁気抵抗効果型 素子セ ンサー。
9. 磁気抵抗効果型素子セ ンサー · ヘッ ド と磁気抵抗 効果型マ ウ ン ト と の間に装着した合成樹脂薄膜がポ リ ィ ミ ド樹脂またはボリ アミ ド樹脂であるこ とを特徴と する請求項 6乃至 8のいずれかに記載の磁気抵抗効果 型素子セ ンサ一。
1 0 . 基板上に磁気抵抗効果を有する薄膜層を形成する と共に該薄膜層にジグザグ状の絶縁ライ ンを彫設して 素子形成用の電流通路を設け、 且つ該薄膜層を合成樹 脂製の保護層で被覆した検出部と、
該検出部の電流通路に接続される電流通路を有する リ ー ド部と を、
一方に対して他方が正確な接近動作を行う一対の治 具にそれぞれセ ッ ト し、 そ して検出部と リー ド部と を 両者の端子部同士を合致させた状態で接続する磁気抵 抗効果型磁気センサーの製造方法において、
上記一対の治具のう ち、 リー ド部をセッ トする方の 治具にピンを設け、 且つ リー ド部に治具のピンが挿入 される位置決め用の孔を形成し、 リー ド部を該治具と 一体的に移動せしめる こ とを特徴とする磁気抵抗効果 型磁気センサーの製造方法。
11. 基板上に磁気抵抗効果を有する薄膜層を形成する と共に該薄膜層にジグザグ状の絶縁ライ ンを彫設して 素子形成用の電流通路を設け、 且つ該薄膜層を合成樹 脂製の保護層で被覆した検出部と、
該検出部の電流通路に接続される電流通路''を有する リー ド部と、
から成る磁気抵抗効果型磁気センサーの製造方法にお いて、
上記検出部の薄膜層を保護層にて全面的に覆う と共 に、 該保護層の端子部に対応する一部を除去し、 該保 護層の除去部に半田を施し、 該半田の上に リー ド部側 の電流通路の端子部を重ね合わせて加熱し、 検出部と リー ド部の端子部同士を接続するこ とを特徴とする磁 気抵抗効果型磁気センサーの製造方法。
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法律状态:
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优先权:
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